製品回収率の向上を狙い、粉体回収機ホッパー部の改良をしました。まずは古川工場の粉体回収機1台を対象に、試験的に実施しました。

改良後の円錐型ホッパー部
従来の粉体回収機の課題
当社では粉砕した粉体製品を回収するためにバグフィルターを内部に持つ粉体回収機を使用しています。その粉体回収機の内部には粉体が付着し残留するので、製品回収率が低下するという課題が過去からあります。
粉体が回収機内に残留する箇所としては、バグフィルター、回収機側面、回収機下部のホッパー部ですが、今回はホッパー部に注目して改良をしました。

従来の四角錐型ホッパー部
ホッパー部分を逆円錐型に改良
従来の粉体回収機のホッパー部は逆四角錐型をしています。その角部に粉体が溜まりやすいとの考察結果から、角部のないホッパーにすれば粉体がスムーズに落ちていき、残留も減るだろうと考えました。
そこで試験的に製作したのが円錐型のホッパーです。
製品回収率向上を実感
円錐型のホッパーを取り付けた粉体回収機を使って製造したところ、現状では回収率を数字では評価してはいないものの、製造現場の実感としては上々とのことです。製造完了後に回収機を分解してホッパー部を確認した際の粉体の残留状況や、ホッパー部を洗浄する際の洗浄のしやすさからも実感できているようです。
今回改良したものによる評価も引き続き実施しながら、他の粉体回収機への展開も予定しており、多くの製品の回収率向上に繋げていきたいと考えています。
<品種・材料/粒子径>
天産物の粉砕/Dp50
<管理図の変化>

(単位:µm)
<改善内容>
粉砕機内の原料が最適量で安定するように調整しました。
※当社のノウハウとなる部分につきましては、抽象的な表現にさせていただいています。ご了承ください。
2018年7月の設備保全部(古川工場)の5S活動事例を紹介します。
設備保全部では「砥石の定置管理化」を実施しました。
<改善前の状態&問題点>
各種砥石がまとまって1つの箱に入れられており、使用時、目的の砥石を探すのが手間でした。また、見た目も悪かったです。
<改善後の状態&効果>
種類別に管理することで、目的の砥石を探す手間がなくなり取り出しやすくなりました。見た目も良くなりました。
2018年7月の製造部(本社)の5S活動事例を紹介します。
製造部では「端子用絶縁キャップの保管方法改善」を実施しました。
<改善前の状態&問題点>
電気工事で使用する端子用の絶縁キャップは収納場所がなく、サイズや色がバラバラで探しにくく見た目も悪い状態でした。
<改善後の状態&効果>
絶縁キャップ専用の収納ボックスを作成し、色とサイズ別に保管するようにしました。また、フタに表示をしたのでひと目で取り出せるようになりました。
2018年7月の品質保証部(古川工場)のKY活動事例を紹介します。
以下の作業をテーマとして取り上げ、KYT(危険予知訓練)を実施しました。
テーマ
磁性物検査
1ラウンド:どんな危険が潜んでいるか?
2ラウンド:これが危険ポイントだ!
以下の危険が挙げられ、重要危険ポイントを設定しました。
○ |
1 |
アセトンを使用する時、飛び跳ねて目に入る恐れがある |
○ |
2 |
アセトンを加熱して攪拌する為、揮発したアセトンを吸い込む恐れがある |
◎ |
3 |
他の検査と並行して行う為、他の検査に集中してしまい、加熱し過ぎて沸騰する恐れがある |
◎:最重要危険ポイント/○:重要危険ポイント
3ラウンド:あなたならどうする?
上記の◎最重要危険ポイントに対して、以下の具体的対策案が提案されました。
|
1 |
アクリル製の囲いの中で作業をし、検査中は必ずフタを閉める |
|
2 |
検査作業前は必ず換気扇を回す |
※ |
3 |
タイマーをセットし測定し忘れを防ぐ(タイマーのセット時間は4分) |
※:重点実施項目
4ラウンド:私たちはこうする!
上記の対策案を実施するために、以下のチーム行動目標と指差し呼称を設定しました。
チーム行動目標 |
測定のスタート時はタイマーをセットしよう。 |
指差し呼称 |
タイマーセットよし! |
2018年7月の第2製造部(古川工場)のKY活動事例を紹介します。
以下の作業をテーマとして取り上げ、KYT(危険予知訓練)を実施しました。
テーマ
フォークリフトのフレドメ脱着作業
1ラウンド:どんな危険が潜んでいるか?
2ラウンド:これが危険ポイントだ!
以下の危険が挙げられ、重要危険ポイントを設定しました。
◎ |
1 |
フレドメの接着面が強い為、取り外す時に、フォークを下げすぎていると腰に負担がかかり痛める。 |
○ |
2 |
脱着時、フレドメを片方ずつ運ばないとフレドメの間で手を挟む。 |
◎ |
3 |
フォークにフレドメを設置する時に、フレドメの持ち方が接地面を持って設置すると、フォークとフレドメの間で指を挟む。 |
|
4 |
腰痛ベルトをしないで、フレドメの脱着作業をおこなうと、腰を痛める。 |
◎:最重要危険ポイント/○:重要危険ポイント
3ラウンド:あなたならどうする?
上記の◎最重要危険ポイントに対して、以下の具体的対策案が提案されました。
※ |
1 |
フォークの高さをおよび腰にならないところまで上げる。 |
|
2 |
フォークとフレドメの接地面に指が入らない様にする。 |
※:重点実施項目
4ラウンド:私たちはこうする!
上記の対策案を実施するために、以下のチーム行動目標と指差し呼称を設定しました。
チーム行動目標 |
フォークの高さをおよび腰にならないところまで上げ、フレドメを設置する時は接地面に指が入らない様に設置しよう。 |
指差し呼称 |
高さよし! |
2018年7月の第1製造部(古川工場)のKY活動事例を紹介します。
以下の作業をテーマとして取り上げ、KYT(危険予知訓練)を実施しました。
テーマ
MEK回収装置取扱作業
1ラウンド:どんな危険が潜んでいるか?
2ラウンド:これが危険ポイントだ!
以下の危険が挙げられ、重要危険ポイントを設定しました。
◎ |
1 |
MEK回収装置が稼働している時に蓋を開けると、高濃度の蒸気が目を刺激する。 |
○ |
2 |
回収装置の中に使用済みMEKを入れる時、容器の中のMEKの量が多いと重たくてこぼし、体にかかる。 |
○ |
3 |
回収装置の中にMEKがいっぱい入っている時に、無理をして入れるとMEKが溢れて体にかかる。 |
◎:最重要危険ポイント/○:重要危険ポイント
3ラウンド:あなたならどうする?
上記の◎最重要危険ポイントに対して、以下の具体的対策案が提案されました。
※ |
1 |
回収装置が停止していることをディスプレイ表示で確認してから蓋を開ける。 |
※:重点実施項目
4ラウンド:私たちはこうする!
上記の対策案を実施するために、以下のチーム行動目標と指差し呼称を設定しました。
チーム行動目標 |
回収装置の蓋を開ける時は、ディスプレイ表示の停止を確認してから蓋を開けよう。 |
指差し呼称 |
停止よし! |