2013年11月の第1製造部(古川工場)のKY活動事例を紹介します。
以下の作業をテーマとして取り上げ、潜在する危険源を洗い出し、重要な危険源に対して実行可能な対策を考え、実施することとしました。
テーマ
電動工具を使用しての固着除去作業
1ラウンド:どんな危険が潜んでいるか?/2ラウンド:これが危険ポイントだ!
以下の危険が挙げられ、重要危険ポイントを設定しました。
◎ |
1 |
電動工具先端のアタッチメント部のロックが不十分なまま固着の除去作業を行うと、回転の勢いで先端部が外れ、惰性で作業者に当たる。 |
◎ |
2 |
電動工具を使用して固着除去作業を行うと、付着した粉がはがれて飛び、眼に入る。 |
○ |
3 |
長袖、手袋を着用しないで固着除去を行うと、電動工具のワイヤーが飛び、肌に当たる。 |
|
4 |
長袖、手袋を着用しないで固着除去を行うと、はがれた固着が肌に当たる。 |
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5 |
付着した機械が不安定なまま作業を行うと、機械が傾き体に当たる。 |
◎:最重要危険ポイント/○:重要危険ポイント
3ラウンド:あなたならどうする?
上記の◎最重要危険ポイントに対して、以下の具体的対策案が提案されました。
※ |
1 |
作業開始前にアタッチメント部のロックが十分か確認してから作業を行う |
※ |
2 |
保護メガネを着用してから作業を行う |
※:重点実施項目
4ラウンド:私たちはこうする!
上記の対策案を実施するために、以下のチーム行動目標と指差し呼称を設定しました。
チーム行動目標 |
電動工具を使用するときは、アタッチメント部のロックが十分か確認し、保護メガネを着用してから作業を行おう |
指差し呼称 |
ロックよし!メガネよし! |
2013年8月から製造現場での問題収集に「マンダラチャート」を取り入れました。
マンダラチャートとは、3×3の合計9マスの中央にテーマとなる言葉を入れ、その周囲の8マスにテーマに関連する事柄、問題点などを入れていくというアイデア発想法です。
喜多村では中央に製品名等をテーマとして入れ、その周りの8マスに「粉砕、分級、投入、回収、充填、保管、検査・測定、その他」という項目をあらかじめ設定しています。各項目の周りにさらに8マス用意されており、それをすべて埋められるように問題をどんどん発見していきます。
このマンダラチャートを製造現場で活用することで、積極的に問題を発見しようという意識が高まっています。今までは見えていなかった問題も徐々に見えてくるようになっています。
マンダラチャートの活用も含め、現場での問題発見力を向上させるよう努めています。
古川工場で使用するカッターナイフを一種類に統一し、管理番号を付与して明示しました。
7月にフッ素樹脂潤滑用添加剤のお客様から「納入された製品の袋からカッターナイフが出てきた」というお問い合わせがありました。結論からいうと、そのカッターナイフは弊社で混入したものではありませんでしたが、お問い合わせがあってすぐの時点では「喜多村のものではありませんよ」と自信を持ってお伝えすることができず、調査のためにお待ちいただくことになってしまいました。
カッターナイフを一種類に統一し管理番号を明示しておくことで、上の様なお問い合わせがあった場合にも「喜多村ではこういうカッターナイフで管理番号入りのものしか使っていませんので、弊社で混入したものではないと考えられます」とすぐに回答することができ、調査のためにお客様にお待ちいただくこともなくなります。
カッターナイフの統一化は、お客様からの万が一のお問い合わせにもすばやく対応するための工夫のひとつです。
古川工場にエルボージェット分級機を導入しました。
エルボージェット分級機は、微粉、粗粉の一点分離はもちろんのこと微粉、細粉、粗粉の二点分離ができることが大きな特長です。またシャープな分級ができることも特長のひとつです。
主に研究・開発用として利用していきますが、エルボージェット分級機の活用により分級技術の幅が広がっていきます。
古川工場に消臭殺菌装置を実験的に導入しました。
導入したのは光触媒を利用して空気を消臭殺菌する装置です。装置内の光触媒層を通った空気は消臭・殺菌されて出てきます。
当社の受託粉砕では食品添加物の粉砕も受注しており食品添加物専用の粉砕室があります。
その粉砕室内で真菌等を発生させない対策のひとつとして本装置を導入し、現在はデータ収集をしながら稼働し、効果を確認している段階です。
また消臭効果はすでに確認済みであり、臭いの強いものを粉砕する場合の作業者への負担を減らすことができました。
2013年10月の品質保証部(古川工場)の5S活動事例を紹介します。
品質保証部の溶剤小分けボトル用ラックの改善しました。
<改善前の状態&問題点>
使用していない薬品が多くあり、必要な薬品が取り出しにくい状態でした。
最上段の三角フラスコは大きくて蓋がなかったので、ポリ袋を輪ゴムで止めて蓋をしていて、見た目もよくありませんでした。
<改善後の状態&効果>
不要なものを処分、使用頻度の少ない薬品は薬品庫へ移動し、小分けボトルはIPA、アセトン、メタノールのみを常時置くようにしました。
また、薬品名をラベルで明示し、定置表示しました。定置化することで、必要な薬品がすぐに取り出せるようになり、薬品がない場合にはすぐにわかるようになっています。
小分けボトルのキャップ部分は溶剤毎に色分けをしたので、容易に判別することができ、使用間違いの防止にもなっています。
大きな三角フラスコは小さいものに置き換えて、市販の栓をして見た目もすっきりさせました。
2013年10月の第2製造部(古川工場)の5S活動事例を紹介します。
第2製造部の包材置き場を改善し、包材専用の台車を製作しました。
<改善前の状態&問題点>
床にパレットを敷いてその上に資材を乗せて管理していた為、床の清掃もしずらく5Sが行き届く状態ではありませんでした。
また、資材のサイズとパレットのサイズが合っていない為に、資材に傷がつく恐れがありました。
<改善後の状態&効果>
キャスター付きの専用台車を製作した事で、清掃時には移動する事が可能になりました。
資材のサイズに専用台車のサイズを合わせて製作したので、資材が破損する恐れも減り見た目もよくなりました。