『CHINACOAT 2009』に出展しました!
昨年の2009年11月18日から20日、中国上海のShanghai New International Expo Centerにて行われたインキ、塗料の工業見本市『CHINACOAT 2009』に株式会社喜多村も出展いたしました。
さすがはアジア地域最大のインキ・塗料の見本市、世界経済を牽引する中国市場の持つパワーを再認識いたしました。株式会社喜多村も、粒子の固さ、球形に近い形状、シャープな粒度分布、分散性に優れるなどの特徴を持ったKTLシリーズの更なる世界展開に向けて、中国でも上海に事務所を設けております。
弊社中国市場に関するお問い合わせにつきましても是非、営業部までお願いいたします。
KTL-2Nの塗料添加処方例
フッ素樹脂は、真比重が2.1~2.2であるため、溶媒に分散すると沈降してしまいます。そのため、分散性を維持させるには分散剤(沈降防止剤)の添加が必須です。
今回、分散剤メーカーである楠本化成株式会社の協力をいただき、同社の分散剤『DISPARLON』を塗料に添加することにより、下記のような様々な効果を確認できました。
耐摩耗性試験結果
【試験条件】
塗料処方:
アクリルラッカー樹脂80%+Xylene/Butyl acetate(2/1)12.9%
+KTL-2N 2.0%+DISPARLON(分散剤及び沈降防止剤)5.1%=100%
混合条件:
高速高剪断ミキサーを使用し1500rpmで10分間混合しました。
【耐摩耗性試験】
PC(ポリカーボネート)板上に膜厚20μmのコーティングを施し、№6 sail clothを使用して、1kg荷重×500回で摩耗試験を行いました。
【結果】
KTL-2N無添加品と比較すると、添加品は傷付きが大幅に軽減されました。
耐沈降性試験
フッ素樹脂は、溶媒に分散するとすぐに沈降してしまいます。そこで、沈降防止剤としてDISPARLONを評価しました。(処方は耐摩耗性試験に同じ)
【沈降性試験】
DISPARLON無添加及び添加した塗料を1日安置し、沈降状況を確認しました。
【結果】
DISPARLONの添加品は、1日安置後も沈降が無く、初期の分散状態を維持しました。
塗装面(分散性・平滑性)試験結果
DISPARLONは、前述の沈降防止剤として働くだけでなく、分散性・平滑性も向上させます。
【塗装面試験】
PC(ポリカーボネート)板上に膜厚20μmのコーティングを施し、蛍光灯の反射光を比較しました。(処方は耐摩耗性試験に同じ)
【結果】
DISPARLON無添加品は塗装面にダマがあり、それによって蛍光灯の反射光が減り、ぼやけてしまっています。これに対し添加品は、PTFEの分散性が改善されたことにより塗装面はダマのない平滑な面となり、反射光も増しました。
今回は、弊社フッ素樹脂製品『KTL-2N』に分散剤『DISPARLON』を添加した試験結果を、3種類掲載いたしました。DISPARLONの使用により、KTL-2Nの分散をより良くすることが出来ました。
又、水性塗料にKT・KTLシリーズを添加する場合には水用の分散剤が必要ですので、お気軽にお問い合わせ下さい。