当社では今期、古川受託粉砕部門において「配管の完全フェルール化2カ年計画」と称して、配管の継手部分の変更を計画・実施しています。
今までの配管と問題点
配管の継手には何種類もの形状があります。当社の古川受託粉砕部門で今まではフランジ継手の配管を主として使用していました。フランジ継手は、円盤状の板同士の間にパッキンを挟み、数個のボルトとナットで固定するタイプのものです。
当社の受託粉砕では配管の内部を空気の流れとともに粉末が通過しますので、粉末とパッキンが接触することになり、パッキンが削れてしまう可能性があります。パッキンの点検や定期的な交換等を実施するによって削れて混入するリスクを小さくしていますが、フランジ継手のままではリスクゼロに近づけるには限界がありました。
配管のフェルール化
このリスクをゼロに近づけようという対策が、配管のフェルール化です。配管をフェルール継手タイプのものに取り換えることで、パッキンの混入リスクをゼロに近づけようというものです。
フェルール継手の配管は、溝付きのフランジにパッキンをはめ込み、継手同士をクランプで締め付けて固定します。パッキンが配管内部に表面化していないため、パッキンと粉末が接触することがなく、パッキンが削れることもありません。
また、クランプの締め付けは工具を使う必要がなく手締めで簡単にできるため作業の効率化にもつながります。
完全フェルール化2カ年計画
数年前からフェルール化を進めてきましたが、今期はこれをスピードアップして進めようという指示が社長から出ました。パッキン混入リスクをゼロに近づけるには、このフェルール化は非常に有効であると改めて認識したからです。
しかし、すべての配管をフェルール化するには部品を揃えるだけでは済まず、各種粉砕設備の出入り口の改造も必要になるため、簡単には進まないことが予想されましたので、今期から2年の間に完了すべく、計画を立て、順次実施していくこととなりました。
パッキン混入リスクゼロを目指して
当社では、お客様からお預かりした原料・製品に異物を混入させてしまうという事故を、最も重大な品質事故としており、絶対に発生させてはいけないと考えています。当然、パッキンの混入も発生させてはいけません。
パッキンの混入リスクゼロを目指して、配管のフェルール化をこの2年で順次進めていき、異物混入のない安心した製品をお客様にお届けできるようにしていきます。