Evolution(進化) in 喜多村 Vol.2 (2009年6月発行)


強靭なエンプラ/耐熱性が低い樹脂も得意です

今回は当社が保有する粉砕設備の中から2機種を紹介します。
1台は、強靱なエンジニアリング・プラスチックを平均粒径10μm以下の微粉に粉砕出来る粉砕機。そしてもう1台は、比較的耐熱性能が低い汎用樹脂を0.8~2.0mm程度に切断する粉砕機です。

ターボミル -ターボ工業社製-  強靭なエンプラも10μm以下に!

ターボミル

ターボミル

この粉砕機は乾式の衝撃式粉砕機ですが、衝撃・剪断という単純な粉砕作用だけでなく、高速回転する衝撃とその背後に生じる超高速渦流、高周波の圧力振動により目的とする粒径を作り出す高性能粉砕機です。

PESやPEI等、耐熱性能が高い樹脂を得意とし、平均粒径で10μm以下の粉砕も可能です。

ターボディスクミル -ターボ工業社製-  耐熱性が低い樹脂も流動性を損なわずに粉砕

ターボディスクミル

ターボディスクミル

この粉砕機は、切削作用により樹脂を乾式で粗粉砕する粉砕機です。

通常この種の粉砕材料は耐熱が低い為、常温で無理に粉砕しようとすれば粉砕熱によってヒゲ状の粒子となり流動性が著しく低下した粉末になりますが、ターボディスクミルで粉砕した粉末は流動性の良い粉末となります。

ナイロン、ポリエチレン、PP等オレフィン系ペレット、及びPS、PETなど比較的耐熱性能が低い樹脂ペレット専用粉砕機です。

よくある粉砕の質問   営業部 営業3課 豊島

受託粉砕担当営業の豊島です。

これまでお客様の所でよく聞かれる質問についてお答えしたいと思います。

今回は 「喜多村さん、どこまで細かくできるの?」 です。

喜多村の保有設備は、乾式の機械式またはジェット粉砕機がほとんどです。湿式や媒体型粉砕機などは保有しておりません。従って、機械によって、または圧縮空気の力で砕料(粉砕したいもの)同士を衝突させることで粉砕することとなります。この時、与えられるエネルギーによって対象物が加速・衝突しますが、下記式より、粒子サイズが小さくなるに従って粒子の平均自由行程がだんだん短くなります。喜多村では樹脂のような有機物を粉砕することが多いので、

砕料の密度1g/cm3、粒子初速 Vo= 10 m/sとすると次式

粒子平均飛行距離

から、喜多村での理論上の限界は約3μmとなります。これはあくまで理論値です。実際は平均10μmすら難しいものもあれば、理論値以上に粉砕できるものもありますので、一度お問い合わせ下さい。

第38期事業発展計画発表会 ~キーワードは『進化』と『新規』~

事業発展計画発表会

事業発展計画発表会

弊社では、毎年5月に「事業発展計画発表会」を開催しています。今期は5月9日に、本社と古川工場をTV会議システムでつなぎ、社長から社員一同に対して今期の事業発展計画が発表されました。

その中で社長は、弊社がこれから指向する戦略のキーワードは『進化』と『新規』であると説きました。『進化』とはお客様に継続して製品・サービスをご利用いただけるよう磨き続けること、『新規』とは新規のお客様や新製品開発、また弊社が持つ技術、ノウハウを活かしながら異なる産業へと挑んでいくことです。

100年に一度といわれる世界同時不況に負けることのないよう、この『進化』と『新規』というキーワードを社員全員が胸に刻み、事業の永続繁栄を目指していきます。