Evolution(進化) in 喜多村 Vol.55 (2018年7月発行)


第47期 事業発展計画発表会

2018年5月12日、喜多村の全社員が一堂に会し、社長が今期の事業方針を発表する「事業発展計画発表会」が開かれました。

社長北村による計画発表

今年から弊社の行動指針には「私たちは、相手に心をもって耳をかたむけ、感謝の言葉を伝える事で、人間的信頼を築きます。」という文言が追加されました。感謝の言葉を口に出して(文字に起こして)伝える事で、信頼関係を築いて行く事を確認しました。

また発表会の後半には、昨年に引き続きNPO法人日本ホスピタル・クラウン協会大棟耕介氏の基調講演を拝聴しました。大棟氏はクラウン(道化師)としての高度な技はもちろんのこと、「主役はお客様!」をモットーに、その場の空気をコーディネートします。クラウンの方々の“場の空気の作り方”を営業活動にも活かしていければと感じました。

来賓の皆様との集合写真

 

展示会情報

Chinaplas2018に出展しました

2018年4月24日~27日に中国の上海国家会展センターにて開催された、Chinaplas 2018に出展しました。期間中はアジア諸国を中心に、世界各国から18万人以上の来場者があり、たいへん活気のある展示会となりました。

弊社の主力製品“400℃高耐熱PTFE”を中心に紹介を行いたくさんのお客様にお越し頂きました。ご来場頂いた皆様、誠にありがとうございました。

>>Chinaplass2018公式ウェブサイト

Nプラスに出展します

・日時:2018年9月26日~28日 10:00~17:00
・会場:東京ビッグサイト 東3ホール ブースNo.U-02

各営業担当者が、お客様のご来場をお待ちしています。ブースに不在の場合は、お近くのスタッフまでお声がけ下さい。

>>Nプラス公式ウェブサイト

Fakuma2018に出展します

2018年10月16日~20日にドイツのメッセフリードリヒスハーフェンにて開催されるFakuma2018に出展します(出展社名:DREYPLAS)。

今年で26回目の開催となる、歴史あるプラスチックの国際見本市です。ご来場の際は、是非DREYPLASのブースへお立ち寄り下さい。

>>Fakuma2018公式ウェブサイト

 

PTFEの焼成/未焼成がフッ素グリースに与える影響

KTL-8NとKTL-8Fは同程度の分子量・粒子径の類似グレードだが、前者は焼成品で粒径=一次粒子径、後者は未焼成品で凝集体(粒形=二次粒子径)という違いがある。本データでは、PTFEの焼成と未焼成がフッ素グリースに与える影響を示す。

1.サンプル

基油にKTL-8NまたはKTL-8Fを23wt.%、他の添加材も添加しグリースとした。

2.試験方法

ちょう度測定(JIS K 2220)

つぼに満たした試料に円すいを落下させ、5秒間に侵入した深さを読み取り求める(右図参照)。

※ちょう度はグリースの硬さを表す指標である。

増ちょう効果のある物質を添加するとグリースの固さが上がり、ちょう度は低下する。

シェル式四球試験(ASTM D 2596)

鋼球(1/2インチ) 4個(3個は固定、1個は回転)を用い、荷重を負荷し1,770rpmで10秒回転させる。荷重を上げながら、融着するまで試験を継続する(右図参照)。

各負荷荷重で回転時に生じた固定球(下3個)の摩耗痕径およびその時の負荷荷重を基に、非焼付き最大荷重(LNL)、融着荷重(WL)、荷重‐摩耗指数(LWI)を測定・計算によって求める。

3.試験結果と考察

  • KTL-8Fは未焼成PTFEであるため、シェアをかける事でPTFEが線維化して増ちょう効果がもたらされた。一方KTL-8Nは焼成PTFEであるため線維化しにくい。結果、増ちょう効果はKTL-8Fが高かった。

  • 潤滑膜が破断し、焼付きが生じトルクが急上昇する限界荷重を表すLNL値は、KTL-8N<KTL-8Fであった。KTL-8Fグリースの方がちょう度は低く、膜切れを起こしにくかったと考えられる。

  • 金属球が融着し、一体化して測定不可能になる限界荷重を表すWL値は、KTL-8N>KTL-8Fであった。グリースの膜切れ時、PTFEは固体潤滑剤として働く。焼成PTFEは未焼成のものと比較して、一次粒子が固く千切れにくく、金属表面の露出を防いだと考えられる。

  • 摩擦痕と限界荷重から算出されるLWI値は、KTL-8N>KTL-8Fであった。前述の通り、焼成PTFEの方が固体潤滑剤としての働きに優位性があると考えられるため、荷重-摩耗指数でも優位性が認められた。

  • 以上の結果から、増ちょう目的には未焼成タイプ、膜切れを起こした際、乾燥被膜としての性能を求める場合には焼成タイプが適している。

  • 本試験で検討してはいないが、KTL-8Fよりも高分子量の未焼成PTFEであるKTL-500Fを用いれば、さらなる増ちょう効果が期待できる。

  • 高荷重下での耐久性を上げたい場合には、KTL-9SといったKTL-8Nより高分子量の焼成PTFEグレードが有効であると考えられる。

試験結果は試験方法、荷等の影響を受けます。

お問合せは担当営業まで。